金沢で是非行きたい見所10選


鼓門

北陸地方の石川県の県庁所在地である金沢。金沢は加賀藩の城下町として栄えた場所です。歴史的風情が残る茶屋街、日本三大名園の一つである兼六園、金沢駅の鼓門など見所がたくさん。金沢で見逃せない観光スポットをご紹介します。

金沢とはどんなとこ

金沢は石川県のほぼ中心部にある県庁所在地。金沢は江戸時代(1603年から265年間)加賀藩の城下町として栄えました。加賀藩は江戸幕府に次ぐ最大の大名。金沢には茶屋街や武家屋敷など歴史的風情が残っています。伝統工芸も盛ん。日本三名園の一つである兼六園など観光都市として人気があります。

金沢の見所10選

旅のはじまりは金沢駅の鼓門から

金沢駅のシンボルである巨大ゲートの鼓門。能楽の鼓をモチーフにしています。鼓門の奥にはおもてなしの心を表したガラスのもてなしドーム。アメリカの旅行雑誌に世界で最も美しい駅の一つに選べれました。金沢駅内に金箔、加賀友禅や和紙の柱など伝統工芸が楽しめます。

鼓門
鼓門

日本の三大名園の一つである兼六園

兼六園は江戸時代(1603年~1868年)を代表する林泉回遊式の大名庭園です。1676年加賀藩5代藩主前田綱紀が別荘と庭園を創設したのがはじまり。春の桜、秋の紅葉や冬の雪吊りが有名です。

兼六園は11ヘクタール、東京ドームの2.4倍の広さがあります。兼六園には7つの入り口があります。桂坂口はバス停から近い入り口。入場券を求める人で行列ができます。

霞が池のことじ灯籠は最も人気の写真スポットです。片足だけを池に入れた二本足の灯籠。写真撮影のため行列ができることも。霞が池は5,800㎡の池です。池を眺めていると心が和みますね♪

唐崎松は加賀藩13代藩主が琵琶湖軒の唐崎から取り寄せ育てた黒松です。冬には兼六園の代表的な景色「雪吊り」が見れます。

兼六園は曲水が美しいことで有名です。約157メートルの曲水が兼六園のいたるところに引かれています。川のせせらぎを感じながら散策しましょう♪

山崎山 は「あかあかと 日はつれなくも 秋の風」という松尾芭蕉の句が句碑に刻まれている小さな山です。五重の塔が見えます。秋の紅葉スポット。

日本最古の噴水です。噴水は霞ヶ池からの水圧で約3.5メートル上がっています。

加賀百万石前田家の居城があった金沢城

兼六園から石川門を通り金沢城へ進みます。

金沢城公園
金沢城公園

橋詰門は二の丸の正門です。最も格式が高い門。橋爪門は高麗門形式の一の門、石垣と二重堀で囲まれた枡形、櫓門の二の門からなります。

橋爪門
橋爪門

菱櫓、橋爪門続櫓を五十間長屋がつないだ建築物。菱櫓は二棟の三層三階からなる物見櫓です。橋爪門続櫓は橋爪門枡形を見張る物見櫓。五十間長屋は2層2階の武器等の倉庫でした。2001年に復元が完了。

復元された菱櫓、五十間長屋や橋爪門続き櫓は見学できます(有料)。二の丸を守るための施設。石落とし、鉄砲狭間の格子窓などがあります。

内部の建物構造がわかる工夫が見られます。木造軸組みの工法。梁の組み合わせがすごい♪ 柱はヒノキ、角梁は米ヒバ、小屋梁には松丸丸太が使われています。

櫓から見た景色。時代劇の景色みたいですね♪

金沢城は石垣の博物館とも言われています。きれいに加工した割石をすきまなく積んだ切石積み、形や大きさを揃えた割石を積んだ粗加工石積など。

石垣
石垣

玉泉院丸庭園は池泉回遊式の大名庭園です。加賀藩三大藩主の前田利常が作庭。高低差が22mある立体的な庭です。

玉泉院丸庭園
玉泉院丸庭園

公園のような金沢21世紀美術館

金沢21世紀美術館は金沢を代表する観光スポットの一つです。街に開かれた公園のような現代美術の美術館。来館者数は国内トップ3に入るほどの人気です。2004年10月オープン。大きな円形の建物の周りを囲むように芝生があります。

21世紀美術館
21世紀美術館

屋外の無料展示が楽しめるのが特徴です。フェルナンド・ロメロの「ラッピング」は中に入って遊べます。

ラッピング
ラッピング

「カラー・アクティヴィティ・ハウス」はシアン、マゼンヌ、イエローの3原色からなります。見る角度で色合いが変わります。オラファー エリアソンの作品。

カラー
カラー

SANAA作の「まる」は球体に映る姿を楽しんだり、中に入って反響する音を聞いたりできます。

まる
まる

形がちょっと変わった椅子やラッパのような金属型の筒。

椅子
椅子

金沢21世紀美術館の中に入ります。一番人気はレアンドロ・エルニッヒの「スイミングプール」。上から作品を眺めるのと下から眺めるのでは違った景色が楽しめます。下から眺めるのには整理券が必要です。

スイミング・プール
スイミング・プール

シンガポール生まれのザイ・クーニン作品の「海に開く」。魂の原郷につながる旅の入り口。海へ脱出した巨大な船♪

ザイ・クーニンの作品
海に開く

大きな樹木がインパクトあります。ブラジル人画家・彫刻家であるエンリケ・オリヴェイラの作品「死の海」です。廃材を使用。

巨大樹木の作品
巨大樹木

ウサギの耳の形をしたラビットチェア。休憩用の椅子です。SANAAの妹島和世さんが作った美術館の椅子。

ラビットチェア
ラビットチェア

地下駐車場から登る階段にある作品はサラ・ジーの「喪失の美学」です。ネオン菅、配線やフレームなどを使用。混沌と秩序を表しているとのこと。

オブジェ
オブジェ

金沢21世紀美術館はレストランを併設。レストランの詳細はこちら

忍者寺と呼ばれる妙立寺

妙立寺は落とし穴階段など忍者のような仕掛けがあり忍者寺と呼ばれています。見張りの役目を持つ日蓮宗のお寺。加賀藩前田家の祈祷所です。

妙立寺
妙立寺

妙立寺は外観は2階建てですが、内部は4階建て7層になっています。妙立寺は拝観ができます(予約をおすすめ)。妙立寺の説明の後、小グループに分かれ説明を聞きながら寺内を回ります。

本堂
本堂

敵をあざむくため落とし穴階段、仕掛賽銭箱や明り取り階段など仕掛けがあります。まるで迷路のようです♪

本堂の階段
本堂の階段(パンフレットより)

妙立寺の詳細はこちら

ミシュラングリーンガイド獲得の武家屋敷野村家跡

武家屋敷野村家跡はミシュラングリーンガイド2つ星を獲得した素晴らしい庭園や豪邸が楽しめます。

屋敷の入口
屋敷の入口

武家屋敷跡野村家は書院造りの建物です。上段の間は高級木材の紫檀や黒檀を使用した格天井の総檜づくり。庭に面した障子戸にギアマン(ガラス)がはめ込まれ贅沢な造りになっています。

上段の間
上段の間

優雅な庭園は濡れ縁に座ったまま楽しめます。ミシュラングリーンガイド2つ星を獲得。池、灯籠、古木や橋など緻密な構図が素晴らしい♪

庭

武家屋敷野村家跡を見学した後はノスタルジックな長町武家屋敷群を散策しましょう♪

長町武家屋敷跡
長町武家屋敷跡

武家屋敷野村家跡の詳細はこちら

趣のある三茶屋街

金沢の三茶屋街は芸奴が活躍する花街として現在も親しまれています。 金沢にはひがし茶屋街、にし茶屋街と主計町(かずえまち)茶屋街の三茶屋街があります。

ひがし茶屋街広見側
ひがし茶屋街広見側

ひがし茶屋街は金沢で一番大きい茶屋街。石畳の両側に立ち並ぶお茶屋や町屋。黒い瓦屋根と美しい出格子が特徴です。

志摩
志摩

ひがし茶屋街には今も5軒の茶屋があります。一見さんお断りのお茶屋。夕方になると三味線や太鼓の音が静かに聞こえます。志摩では遊興客間など内部が見学ができますよ。

主税茶屋街
主税茶屋街

主計町茶屋街は浅野川沿いに料理屋や茶屋が立ち並んでいます。明治になってからできた花街。

あかり坂
あかり坂

主計町茶屋街には訪れたい坂道が二つあります。暗がり坂とあかり坂。金沢にゆかりがある五木寛之氏が泉鏡花を偲んで「あかり坂」と名づけられました。

にし茶屋
にし茶屋街

作家の島田清次郎や室生犀星と深いかかわりがあるにし茶屋街。 華やかな芸奴さんがたくさん活躍するこじんまりした茶屋街です。

金沢の三茶屋街の詳細はこちら

目を見張る神門の尾山神社

尾山神社は前田利家と正室のおまつが祀られている神社です。国の重要文化財。ギアマンが入った神門、拝殿や神苑など見所がたくさん。

尾山神社の神門
尾山神社の神門

尾山神社の神門は1873年に創建されました。和漢洋折衷の個性的な神門。三層の窓にはギアマン(ガラス)があり当時は火がともされていました。神門の避雷針は日本初。人気の観光スポットの一つです。

金のカエル
金のカエル

拝殿の前では金のカエルがお出迎え。

拝殿
拝殿

拝殿は入母屋造屋根瓦葺の建物です。1873年建立。中央の天井は格天井造り。うどんげの花が描かれています。欄間には梅花紋の彫刻。

神苑
神苑

神苑は池泉回遊式の庭です。庭園内の橋や中橋は渡れます。

授与所は全面ガラス張りのオシャレな授与所です。梅花守などの厄除けお守り、能登ヒバを使ったしおりなど。

境内には前田利家像やおまつの方座像があります。前田利家像は流れ矢を防ぐための母衣を背負っています。

東門
東門

尾山神社の東側に東門があります。東門は金沢城の二の丸御殿にあった向唐門。二匹の龍が水を呼び火災から難を逃れたという伝説があります。立派な彫刻ですね♪

鼠多聞橋
鼠多門橋

東門を出ると金沢城の鼠多門橋が見えます。金沢城公園に行けます。

金沢市民の台所である近江町市場

近江町市場は300年以上の歴史がある金沢市民の台所です。おみちょの愛称で知られています。

近江町市場
近江町市場

狭い小路を挟んで170軒のお店が並んでいます。新鮮な旬の魚介や野菜、果物、生花や衣類など。いつも観光客や地元の人で賑わっています。

近江町市場
近江町市場

海鮮寿司で有名な「山さん寿司」、「いきいき亭」や「もりもり寿司」などがあります。最大の売り場面積で圧倒するのが大口水産。

大口水産
大口水産

「甘エビ寿司 1,200円」、「寿司盛合せ 1,500円」や「のど黒炙り寿司 2,200円」など美味しそうなお寿司が並んでいます。

近江町市場では食べ歩きも魅力です。大口水産の海鮮串焼き、近江町コロッケ、フルーツ坂野のフルーツジュースや豆乳専門店二六の豆乳スイーツ&金箔ソフトクリームがあります。

近江町コロッケ
近江町コロッケ

石川県立美術館や金沢能楽美術館など

金沢は加賀藩時代より美術工芸が盛んでした。金沢には文化スポットがたくさん。石川県立美術館、金沢能楽美術館、石川県立歴史博物館やいしかわ生活工芸ミュージアムなど。文化の森おでかけパスを使って回りましょう。文化の森おでかけパスを使うと2日間1,000円で16施設が楽しめます。

石川県立美術館
石川県立美術館

石川県立美術館は兼六園の近く。国宝色絵雉香炉、古九谷焼や前田家ゆかりの名品が展示してあります。

色絵雌雉香炉
色絵雉香炉と色絵雌雉香炉

色絵雉香炉は野々村仁清の17世紀の作品です。ほぼ等身大の雉が後ろを振り返っている様子。豪華な作品ですね♪

色絵鶴かるた文平鉢は17世紀の古九谷焼の作品です。鶴とトランプの文様の組み合わせという斬新な文様。友禅游魚模様振袖 は人間国宝である木村雨山の作品です。日本画と加賀友禅の融合が素晴らしいですね♪

石川県立美術館は石川の作家の美術工芸が展示されています。中田一於作品の淡青袖裏銀彩壷や高橋介州作品の加賀象嵌四季の花飾壷など。直刀 七星剣写は大阪四天王寺蔵の聖徳太子佩用と伝わる国宝七星剣の写しです。

金沢能楽美術館
金沢能楽美術館

金沢21世紀美術館の横に位置するのが金沢能楽美術館です。金沢の能楽は加賀藩前田家が保護・育成したことから独自の発展を遂げました。金沢では「空から謡が降ってくる」と言われています。

能の衣装
能の装束

金沢能楽美術館は以前金沢能楽堂があった広坂に建てられています。能舞台の構造や舞台裏などを紹介。

太鼓
太鼓

1Fのギャラリーでは能装束、太鼓や能面が展示されています。体験用の能装束や能面があり、着装体験や記念撮影ができます。

能面
能面

老人の笑みを浮かべる能面 翁は初代・二代向正運の作品です。向正運は仏師であり能面を手掛けた面打師です。映像ギャラリーでは金沢の能楽など伝統芸能の映像が楽しめます。

金沢の見所まとめ

金沢駅の鼓門をスタートに城下まち金沢周遊バスなどを使い観光スポットをまわることができます。兼六園、金沢城公園、金沢21世紀美術館、茶屋街など。ふらっと散策して金沢の見所を見つけましょう。


カテゴリ: 日本の旅文化 

執筆者のプロフィール

執筆者:立花みゆ

最初の海外旅行はニューカレドニア
帰りの飛行機はダブルブッキング
シンガポール経由で帰る羽目に...

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