![本館の看板](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-16-21_306-200x200.jpeg)
2023年の朝ドラ「らんまん」は神木隆之介さんが主人公を演ずるドラマです。日本の植物分類学の父と呼ばれる牧野富太郎をモデルにしたもの。牧野博士の一声で高知県の五台山に作られたのが「牧野植物園」。多くの人が訪れる注目のスポット牧野植物園をご紹介します。
目次
朝ドラ「らんまん」とは
2023年朝の連続テレビ小説「らんまん」は牧野富太郎博士をモデルとしたドラマ。主人公である牧野万太郎と妻寿恵子の波乱万丈な生涯が繰り広げられます。主人公には神木隆之介、妻には浜辺美波。志尊淳、要潤など人気俳優が出演。主題歌はあいみょんの「愛の花」。朝から「愛の花」を聞くと一日清々しい気持ちになります。
牧野富太郎は日本の植物分類学の父
牧野富太郎は日本の植物分類学の父と呼ばれています。高知生まれの牧野富太郎。植物が好きで自分のことを「草木の精」と呼んでいました。植物の愛人としてこの世に生まれたとも。
なぜ花は匂うか トチノキ植物図 ムジナモ植物図
牧野富太郎は94歳で亡くなるまで1,500種類以上の植物に学名を与えました。「牧野日本植物図鑑」など多数の著書の中の「なぜ花は匂うか」。朝な夕なに草木をともにすればさびしいひまない。植物をこれだけ愛せた人がいるでしょうか。
牧野植物園の基本情報
名前 | 牧野植物園 |
住所 | 高知市五台山4200ー6 |
営業時間 | 9:00~17:00 |
入場料 | 一般730円(高校生以下無料) |
駐車場 | 225台(無料) |
HP | 牧野植物園HP |
アクセス | Google map |
牧野植物園はなぜ五台山に
牧野植物園は1958年に高知市の五台山に開園。牧野博士が「植物園を作るなら五台山がいい」ということ一声で。開園したのは博士が亡くなった翌年でした。約8ヘクタールの園に約3000種以上の植物。
牧野植物園の見所
牧野植物園は五台山の標高130mに位置。土佐の植物生態園、牧野富太郎記念館本館・展示館、ふむふむ広場、こんこん広場、展望台、石灰岩植生園、温室や植物研究交流センターなど見所がたくさん。植物研究交流センターにはレストランやミュージアムショップがあります。
![地図](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_15-01-29_878.jpeg)
正門から土佐の植物生態園へ
正門から入ります。(2023年8月現在南門は閉鎖)
![牧野植物園入り口](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-06-59_509.jpeg)
正門から入ると土佐の植物生態園。素敵な小道の両側には土佐の植物が見えます。標高1000kmの山地植物から海岸植物まで600種類以上の植物を展示。
![入り口から入った小道](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_15-02-58_646.jpeg)
牧野富太郎の植物画「ユキモチソウ」を発見。サトイモ科の多年草。花の中央に雪のように白い餅に見えることから雪餅草と呼ばれています。
![ユキモチソウ](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-09-15_372.jpeg)
8月にオレンジ色の花が咲いている「キツネノカミソリ」。「咲いています」の表示があります。ヒガンバナ科の球根草。朝ドラ「らんまん」の5週目に登場。狐の剃刀は葉の形からきた名前。燃えるような鮮やかな花が目立ちますね。
![キツネノカミソリ](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-09-46_817.jpeg)
牧野富太郎の植物画がある「エビネ」。春にきれいな紫色の花が咲きます。ラン科の多年草。
![エビネ](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-10-13_761.jpeg)
土佐の植物生態園では高知県の自然植生をジオラマ的に再現。小さな滝と池が涼し気です。
![小さな滝](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-11-05_838.jpeg)
黄色い花が咲いている「ハマカンゾウ」。ユリ科の植物。海辺に咲く植物です。
![ハマカンゾウ](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-13-08_955.jpeg)
朝ドラ「らんまん」に出てくる「トサシモツケ」。川岸の陽当たりがいい場所に咲いています。白い小さなお花。牧野博士がイワシモツケの変種として分類した植物。
![トサシモツケ](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-13-33_012.jpeg)
「ボタンボウフウ」の白い小さな花が咲いています。ボタンボウフウの葉を食べているのはキアゲハの幼虫。ボタンボウフウはセリ科の多年草。海岸付近に自生しています。長命草として健康食材として親しまれています。ミネラル、鉄分、食物繊維が豊富。
![ボタンボウフウ](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-13-59_795.jpeg)
土佐植物生態園を通ると本館に着きます。小道は小さな池や滝があり夏でも涼しく感じます。様々な植物を眺めたり、説明を読んだりしていると結構時間が経ってしまいました。
牧野富太郎記念館本館
牧野富太郎記念館本館と展示館は建築家内藤廣氏の設計。本館と展示館が直線の回廊でつながっています。周辺の自然と調和した空間。
![本館の看板](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-16-21_306.jpeg)
本館に入るとやさしい笑顔の牧野富太郎博士の写真。本館には植物標本室、実験室など研究施設。蔵書や植物画など約6万点が収蔵されている牧野文庫があります。
![本館の牧野富太郎](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-20-23_189.jpeg)
建物は半外部の室内と中庭。テーマはサステイナビリティ。土佐の伝統技術を使った環境保全建築になっています。
![本館のウッドデッキ](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-19-22_430.jpeg)
![素敵な中庭](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-24-43_884.jpeg)
中庭が素敵! 近づいてみると「ナンゴクヤマアジサイ」や「シロバナクズ」が咲いています。
ナンゴクヤマアジサイ シロバナクズ
本館から展示館への回廊
本館から展示館への小道。「ヤマトグサ」は日本人が初めて日本の植物に学名を発表したものです。牧野博士の植物分類学者の出発点と言えます。山に生える多年草。春に花が咲きます。
![ヤマトグサ](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-25-37_609.jpeg)
白い花が咲いている「スダレギボウシ」。ユリ科の山地に生える多年草。
![スダレギボウシ](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-29-29_641.jpeg)
白い小さなお花が咲いている「ヤブミョウガ」。ツユクサ科の山に生える多年草。一日だけ咲く貴重なお花です。
![ヤブミョウガ](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-28-46_193.jpeg)
本館から展示館への小道から見る景色は素敵! 五台山の頂上に作られた植物園。遠くに見える東屋あたりが「こんこん山広場」です。
![景色](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-29-44_829-1024x768.jpeg)
回廊の左側には「ふむふむ広場」が広がっています。いろいろな野菜が作られているんですね。
ふむふむ広場説明 畑マップ ふむふむ広場
「ジョウロウホトドギス」は「花はなぜ匂うか」の表紙のお花です。日本植物志図篇の巻頭にも記載。
![ジョウロウホトトギス](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-31-01_596.jpeg)
黄色い釣り鐘形の花が咲きます。高知県の固有種で絶滅危惧種に指定されています。牧野博士が日本で初めて発見しました。
![ジョウロウホトトギス](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-31-39_530.jpeg)
「ヤナギイノコヅチ」は山地の木陰に生えるヒユ科の多年草。花は8-9月にまばらに咲きます。ヤナギイノコヅチの花言葉は命燃えつけるまで。
![ヤナギイノコヅチ](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-32-21_757.jpeg)
「キレンゲショウマ」はアジサイ科の多年草。1属1種の珍しい植物。黄色いお花が咲きます。らんまんでは田邊教授が命名した話しが展開。
![キレンゲジョウマ](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-32-53_650.jpeg)
「シコクチャルメルソウ」は渓流沿いに分布するユキノシタ科の多年草。約7ミリの小さな花が咲きます。
![シコクチャルメルソウ](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-33-21_544.jpeg)
牧野博士が愛した「バイカオウレン」
![バイカオウレン](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-58-57_378.jpeg)
牧野博士の生家の裏山に咲いていた「バイカオウレン」。朝ドラ「らんまん」の第一週に登場。林に生える常緑の多年草。
![バイカオウレンの説明](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-34-54_081.jpeg)
12月から2月にかけて花が咲きます。白いはなのように見えるのはガク。花びらは黄色いコップ状の形をしています。
![バイカオウレン](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/09/23424938_s.jpg)
朝ドラ「らんまん」では主人公が母のために取りに行こうとしたお花です。母が一番好きな花。
![バイカオウレン説明](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-35-11_493.jpeg)
牧野博士が29歳の時に描いたバイカオウレンの写生図。赤色の葉は牧野植物園のロゴマークになっています。
![バイカオウレン植物図](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-34-59_439.jpeg)
牧野植物園展示館
展示館では常設・企画展、ギャラリーを展示しています。
![ヨコグラノキ他](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-36-45_433.jpeg)
展示館の中庭にある「ヨコグラノキ」。石灰岩地を好んで生育します。牧野博士が横倉山で発見・命名したもの。新緑の季節に黄緑色の小さい星のような花を咲かせます。
![記念館の中庭](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-37-52_642.jpeg)
屋根の水をあつめるような仕組み。サステイナビリティの設計です。
![牧野富太郎ゆかりの植物](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-38-19_594.jpeg)
記念館の庭には牧野博士ゆかりの植物が植生。展示館の裏手には薬用植物や芝生広場が広がっています。春にはさくら・つつじ園の花が見事! 展示館の南側斜面には5月に絶滅危惧種「ガンゼラン」が美しく咲きますよ。
ムジナモの花は一日一時間しか咲かない。
![ムジナモ](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-38-43_021.jpeg)
展示館の中庭に「ムジナモ」を発見。ムジナモはモウセンゴケ科の水草。二枚貝状の袋があり、水中のミジンコやボウフラを捕食します。
![ムジナモの説明](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-39-10_227.jpeg)
小さい白い花は一日の中で昼頃の一時間しか咲きません。お花は展示館にある写真から。
![ムジナモの花](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-51-03_732.jpeg)
「スエコザサ」はささに感謝の気持ちを込め妻の名前スエコをつけたもの。ささの葉のしなやかさとやわらかさ、美しさが妻の姿と重なったのではと言われています。
![](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-42-50_062.jpeg)
![スエコザサ](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_14-42-44_958.jpeg)
南園、温室やレストラン
南園はローズ園、石灰岩植生園、土佐寒蘭センター、温室など地形を活かし四季おりおりの植物が楽しめます。
![オオオニバス](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/09/shoku12.jpeg)
温室はガラスドームになっており、約1000種の熱帯植物が楽しめます。サボテン類、シダ植物や多肉植物など。ジャングルソーンには滝や川があります。8月は温室で食虫植物展が開催。夜の植物園も楽しそうです。
中門から入ると植物研究交流センター(ラボテラス)がすぐです。3階にある展望抜群のレストランで一休みするのもいいですね。またお土産にミュージアムショップで鉛筆、絵の具やルーペなどのグッズが買えます。
牧野植物園の所要時間
広大な敷地の牧野植物園。正門から本館、展示館の北園で約1時間~。展示館から、温室、南門に行くのに約1時間~。南門が2023年8月現在閉鎖されています。ゆっくり一日植物を観察したり、植物画を見たり、レストランで休憩するのがおすすめです。
牧野植物園への行き方
車の場合はりやま橋から約20分。
周遊観光バス「MY遊バス」の場合約20分。MY遊バスは高知駅からはりやま橋、竹林寺、龍馬記念館、桂浜へ行ける一日乗り放題バスです。
![MY遊バス](https://m7tabi.com/wp-content/uploads/2023/08/2023-08-19_15-02-19_819.jpeg)
牧野植物園まとめ
朝ドラ「らんまん」で話題沸騰中の牧野植物園。高知市五台山に位置する広大な植物園。牧野博士の植物画が展示されており一つひとつの植物に物語を感じます。一日ゆっくり牧野植物園を回ってみませんか?